訪問診療は、訪問看護や訪問リハビリなどの在宅医療の1つであり、訪問看護と訪問診療がセットで1人の利用者さんに関わることが多いです。
訪問診療の患者さんが訪問看護が必要となり、医師から直接依頼が来たり、訪問看護の利用者さんが通院困難となり、訪問診療をお願いしたり、などなど、訪問看護と訪問診療は常に連携を図っています。
そこで、今回は訪問看護と協働することが多い訪問診療について紹介します!
訪問診療は、在宅療養中で通院困難な患者さんを対象に、医師と看護師や医療相談員が自宅に訪問し、診断、治療、医療的処置を提供するサービスです。
訪問診療における”在宅”とは、自宅、特別養護老人ホーム、グループホーム、サービス付き高齢者住宅、有料老人ホームなどの患者さんが住んでいる場所であれば訪問可能です。
※一方で、訪問看護がサービス提供できる場所は、自宅、サービス付き高齢者住宅、一部の有料老人ホーム(住宅型のみ可能)となっており、住んでいる場所に看護師が在中していないことが条件となります。
訪問診療が行う実際のサービスは、以下の6つが挙げられます。
元々のかかりつけ医より情報提供を受け、その後、自宅に訪問し、患者さんの実際の症状を評価し、疾患や健康問題の診断、治療を行います。
訪問診療は24時間365日で対応可能となっていますが、多くの場合は、1人の患者さんにを月に2回訪問し、診断と治療を行います。
病状や健康状態の悪化があった場合には、毎日、1日2回のように頻回に訪問することもあります。
訪問診療では、必要に応じて血液検査、血液ガス検査、尿検査、耳の検査、嚥下内視鏡検査、エコー検査などを行います。
MRI検査やCT検査のような大掛かりな機械を使用する検査が必要な場合には、専門病院へ紹介状を送り、検査をしてもらうことがあります。
※耳の検査や嚥下内視鏡検査など、一部取り扱っていない医師もいます。
訪問診療では、自宅で診察した後に薬の処方箋を発行してくれます。
その処方箋を最寄りの薬局に提出することで薬を受け取ることができるのですが、難しい場合には、薬局に直接、処方箋が発行され、訪問薬剤師に薬を配達してもらうこともできます。
訪問診療は、がん患者さんを多く対応しており、終末期の痛みの管理や緩和ケアなどのターミナルケアを行います。
末期のがん患者さんの場合には、生活ケアや医療処置が必要な場合が多く、訪問看護が訪問診療とセットで関わります。
訪問診療は、認知症患者さんを多く対応しており、認知症状を診断、患者さんとその家族の生活の質を向上させるために支援します。
患者さんとその家族の生活の質を向上させるために、認知症のタイプや進行度合いの評価、症状に合わせた薬物療法だけでなく、家族に対して認知症患者さんの正しいケア方法やコミュニケーションの仕方などの指導、日常生活のケアとして訪問看護師や訪問リハビリの提案などを行います。
訪問診療は、病院の外来診療に比べ、患者さんとその家族が医師に相談しやすい環境となっており、医師と会話する時間も長い傾向があります。
そのため、治療や痛みの管理、ターミナルケアなどの医療相談を積極的に行われ、患者さんとその家族の不安や疑問を解消しています。
今回は訪問看護と協働することが多い訪問診療について紹介しました。
訪問診療は、通院困難になった患者さんうを月に2回以上の診察を行うことで、体調不良や急変による入院を予防することもできます。
また、終末期の患者さんや難病の患者さんが訪問診療を利用していることで、訪問看護や訪問介護などの関係各所と連携しやすくなり、安心、安楽に在宅療養しやすくなります。
訪問看護ステーション アスエイドも、川越やふじみ野にある訪問診療と毎日のように連携を取りながら、利用者さんの生活支援を行っています。