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訪問看護師と薬剤師の連携について紹介します!

2024年4月20日

訪問看護では、看護師による服薬管理を行うことがしばしばありますが、複数の病院から多種多量の薬を処方されている利用者さんの場合、時間がかかってしまうだけでなく、心理的負担が大きいです。

また、服薬管理があるために、利用者さんとの会話が減ってしまい、体調や病状、生活状況の確認がおろそかになってしまうことも考えられます。

2015年から、処方薬を交付した時以外でも、薬局や薬剤師が服薬状況の把握、服薬指導などのフォローアップが義務化されています。

そのため、在宅における服薬管理では、訪問看護師と薬剤師が連携することで、より安心、安楽に在宅生活を送れると思います。

そこで今回は、訪問看護師と薬剤師の連携について紹介します。

訪問看護師と薬剤師の連携

訪問看護師と薬剤師の連携では、以下の4つを行います。

1.服薬状況

2.副作用や飲み合わせ

3.体調や生活状況

4.服薬指導

それぞれについて、以下で詳しく解説します。

1.服薬状況

訪問看護師は、利用者さんのお薬手帳を見て、処方薬の種類、内服時間、使用期間などを確認します。

また、医師から処方された薬を用法、用量を守って内服しているか、どうかの服薬状況を残薬の数で確認します。

飲み忘れや内服時間のズレが生じている場合、看護記録に記載し、体調や生活状況、利用者さんの薬物療法への積極性など要因分析をします。

服薬状況については、飲み忘れや内服時間のズレが毎日のように発生している場合、薬剤を交付した薬局、または薬剤師に電話、もしくはFAXで情報共有することが望ましいです。

また、訪問調剤を依頼して訪問看護師と訪問薬剤師が協働して服薬状況の確認を行うことで、薬について利用者さんと話す機会が増え、薬物療法への積極性を高める事が期待できます。

2.副作用や飲み合わせ

副作用や飲み合わせについては看護師も知識を持っていますが、薬剤師ほどの専門的な知識がないため、副作用や飲み合わせの悪さを評価できないことがあります。

副作用や飲み合わせについては、薬局にいる薬剤師に電話相談したり、訪問薬剤師に評価依頼を行う事が望ましいです。

また、副作用が疑われる場合には、看護師から主治医に報告、相談することも大事ですが、薬剤師にも報告、相談することで薬剤に関する知見を聞くことや主治医への”処方提案”してくれることがあります。

処方提案とは、薬剤師が患者さん(利用者さん)の心身情報をもとに、処方薬の評価を行い、処方箋の改善、代替薬の提案を主治医に対して行うことです。

副作用を気にしている利用者さんは、薬剤師から直接、指導されることで安心できる方が多い印象があります。

薬剤の変更、増量、追加などがあった場合には、訪問看護師だけで悩まず、積極的に薬剤師さんに相談することをおススメします。

3.体調や生活状況

服薬管理を行う上では、利用者さんの体調や生活状況が大きく影響します。

一時的な体調不良は、注意力の低下を招き、高血圧や糖尿病、痛みなどの慢性的に体調へ影響を与えている場合には、記憶力や判断力、情動コントロールなどの全般的な認知機能の低下を招きます。

上記の体調変化は、訪問看護の利用者さんの多くに当てはまり、体調変化によって薬の飲み忘れや誤用が生じやすいです。

生活状況では、生活リズムが整っておらず、起床時間や食事時間に日差がある利用者さん、昼夜逆転している利用者さん、寝たきりで過ごしている利用者さんによって、服薬管理の方法を工夫する必要があります。

日々の体調や生活状況については、利用者さんの家族や訪問看護師がよく知っていますが、多くの薬剤師は把握できていないことが多いです。

利用者さんの薬の飲み忘れや誤用が生じている場合には、薬剤師への情報共有を行っていくことで、利用者さんに最適な服薬指導が行えます。

4.服薬指導

服薬指導では、薬剤の理解、適切な服薬方法、内服スケジュール管理を提供し、薬に対する疑問や懸念を聴取することで、効果的かつ安全に薬剤の使用するために行います。

服薬管理において、利用者さんに課題に応じて説明の仕方、様々な方法を試用しなければいけません。

例えば、疾患の自覚症状がないために、服薬遵守できていない利用者さんに対しては、薬剤の理解を促す説明を丁寧かつ、高頻度で行うことが望ましいです。

薬剤の説明をする際には、訪問看護師と薬剤師が一貫した内容を伝えていなければ、効果が乏しくなります。

薬剤が多すぎて分からなくなる利用者さんに対しては、薬カレンダーを使用し、一回に内服する薬を整理します。

過剰誤用するリスクがある利用者さんに対しては、訪問看護師や訪問薬剤師が利用者さんの手の届かない場所で薬を保管します。

上記のように、服薬指導は訪問看護師と薬剤師が協働して行うことで、お互いの知見を活かしたり、様々なアイディアを持つことができます。

服薬遵守が難しい利用者さんの場合には訪問調剤を利用し、訪問看護師と訪問薬剤師が密に情報共有することもおススメです。

まとめ

今回は、訪問看護師と薬剤師の連携について紹介しました。

あまり知られていませんが、薬局や薬剤師が服薬状況の把握、服薬指導などのフォローアップすることが義務化されているため、訪問看護師は積極的に薬剤師と協働し、服薬管理を行うことがおススメです。

薬剤師との連携では、服薬状況、副作用や飲み合わせ、体調や生活状況服薬指導について、定期的な情報共有、相談を行うように心がけましょう。

最後まで読んで頂き、ありがとうございました!

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