始めて訪問看護で働こうと考えているリハビリ職の方は、自分が訪問看護からのリハビリに向いているのか? どんな能力を求められるのか? 実際に働いているリハビリ職はどんなことに苦労しているのか?などなど、気になっていることが多々あると思います。
そこで今回は、初めて訪問看護で働くリハビリ職が知ってほしいことについて紹介します!
初めて訪問看護で働くリハビリ職が知ってほしいことは、以下の5つが挙げられます。
1.体調管理
2.接遇マナー
3.傾聴
4.時間管理
5.多職種連携
それぞれについて、以下で詳しく解説します。
訪問看護からのリハビリでは、春が花粉、夏が暑さ、秋が乾燥、冬が寒さのような気候の変動があったり、利用者さんの自宅環境によって暑すぎる、寒すぎる、ほこりやペットの毛があるなど、体調を脅かすリスクと闘わなければいけません。
そのため、体調管理はステーションから求められることであったり、働くリハビリ職が苦労することでもあります。
その一方で、「土日休み、土日祝日休み、正月休み」としている訪問看護ステーションが多いため、病院に比べて毎週連休を取れることで体調を管理しやすいという見方もあります。
訪問看護ステーション アスエイドは、土日祝日と正月が休みとなるため、最低でも年回120日以上は休みになります。
体調管理の必要性がありますが、休みの日にゆっくりと休むことで月曜日から元気に始業できると思います。
訪問看護からのリハビリでは、利用者さんの自宅にお邪魔してリハビリ提供を行うため、接遇マナーが求められます。
接遇マナーとは、相手に不快な思いをさせない事を指すため、相手の立場で考えて関わることが重要になります。
接遇マナーの基本として、あいさつ、言葉遣い、表情、態度、身だしなみに気をつけることとが最低限求められます。
あいさつでは、爽やか、元気がよい声で行うことが一般的ですが、訪問看護の場合は、利用者さんやその家族の声のトーン、速度、大きさに合わせることがマナーになります。
言葉遣いでは、利用者さんやその家族に敬意を示すだけでなく、リハビリ職自身の品位を保つために、敬語がマナーとなります。
表情では、笑みを浮かべる、一緒に困った表情をするなど利用者さんの感情に共感することがマナーになります。
態度では、利用者さんやその家族と対等関係であることを肝に銘じて接すること、態度が悪いと思われる仕草や行動を避けることがマナーになります。
態度が悪いと思われる仕草や行動は、顔や髪を触る、上体を揺らす、腕組みをする、視線があちこちに動く、ドアの開閉音が大きい、時計をチラチラ見る、話を聞いていない時に相槌を打つ(偽傾聴)、ため息をつくなどが挙げられます。
身だしなみでは、髪(寝ぐせ、前髪の、髪をまとめる)、爪、顔(化粧の濃さ、テカリ、ひげ)、靴下とユニフォームを訪問前に整えておくことがマナーになります。
訪問看護からのリハビリでは、利用者さんやその家族が望む生活が送るように、体調や生活状況の聴取だけでなく、利用者さんやその家族が何でも話してくれる、相談してくれる関係になるための”傾聴スキル”が必要です。
傾聴とは、ただ利用者さんやその家族の話に耳を傾ける、注意深く話を聞くことでは不十分になります。
訪問看護からのリハビリで行う傾聴は、利用者さんの気持ち、思考について語ってもらう必要があります。
具体的には、①話を聞く、②利用者さんの話を掘り下げる質問をする、③利用者さんが話した出来事に対する感情をオウム返しする ①~③の作業を繰り返し行うことが傾聴になります。
利用者さんは、ただ静かに聞いてくれるよりも、自分に興味を持ってくれていること、感情を理解しようとしてくれていることで、看護師への安心感や信頼感を感じ、悩みやニーズ、困り事を相談してくれやすくなると思います。
訪問看護からのリハビリでは、1日の訪問スケジュールが時間割となっており、リハビリ提供時間と社用車での移動時間が決まっています。
「利用者さんとの会話が弾んでしまった」、「屋外歩行に行き、思ったよりも時間がかかってしまった」などのようにリハビリ提供時間を超過してしまうことがあります。
また、社用車での移動では、道に迷ってしまったり、渋滞が起きてしまい、時間がかかってしまう場合、トイレ休憩をしたり、電話対応をすることで移動時間が短くなってしまう場合が考えられます。
訪問看護ステーション アスエイドでは、余裕を持った訪問スケジュールにしていますが、上記のようなリスクを考慮した時間管理ができなければ、時間通りの訪問ができないだけでなく、タイムプレッシャーによる心理的ストレスが強くなってしまいます。
訪問看護からのリハビリでは、同ステーションで働く看護師だけでなく、主治医、ケアマネジャー、ヘルパーやデイサービスのスタッフなど、利用者さんに関わっている多職種との連携が必要になります。
訪問看護ステーション アスエイドでは、一緒に働く看護師との連携のために、分かりやすい記録の作成、チャットワーク(社用携帯やアイパットで使用できるチャットアプリ)での情報共有、ステーション内カンファ、雑談、飲み会(笑)を行っています。
外部の関係職との連携では、電話やFAX、ICTを活用しています。
ICTとは、パソコンやスマートフォンで他者とコミュニケーションを図るものになります。
訪問看護で活用するICTでは、医療介護専門のコミュニケーションツールのMCS、チャットワークやスラックなどのビジネスチャットアプリ、GmailやLINEなどのメッセージングアプリが多く、日々の報連相で活用しています。
今回は、初めて訪問看護で働くリハビリ職が知ってほしいことについて紹介しました。
訪問看護からのリハビリでは、病態に合わせたリハビリを進める側面よりも、利用者さんの特性に合わせたリハビリを進めることが望ましいため、リハビリ職が利用者さん自身に興味を持ち、気持ちや思考を共感しながらリハビリを行います。
訪問看護で働くリハビリ職は、体調管理、接遇マナー、傾聴、時間管理、多職種連携が求められる能力であり、始めのうちは苦労することもあると思います。
しかし、訪問看護で働いてみたいな~と思ったすべてのリハビリ職は、そもそも上記の能力があると思いますので、あまり気負いせずに挑戦してほしいです。
最後まで読んでい頂き、ありがとうござました。
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