看護師の退職理由の上位には、人間関係が挙げられます。
訪問看護で働こうと思っている看護師さんは、どのような人間関係があるのか、どんなことで苦労するのか、、、について知りたいと思います。
そこで今回は、訪問看護を取り巻く人間関係について紹介します!
訪問看護を取り巻く人間関係は、以下の3つがあります。
1.働くスタッフとの関係
2.利用者さんとその家族との関係
3.外部の多職種との関係
それぞれについて、以下の解説します。
訪問看護ステーションは、立ち上げたばかりで少人数の事業所もあれば、看護師やリハビリスタッフもいる10名以上の事業所もあり、スタッフ数にばらつきがあります。
スタッフ数が少ない事業所は、立ち上げたばかりで利用者さんが少ない場合、スタッフ間が和気あいあいと話しながら仕事ができる、自分の意見を言いやすいなどの利点がある一方、苦手なスタッフがいた場合には苦痛に感じるかもしれません。
スタッフが少ないが訪問看護業務が詰まっている事業所は、スタッフ間が話す機会が少なく、報連相がしにくいため、一人で黙々と仕事をこなすタイプの看護師さんでなければ勤まりません。
スタッフが多い(10名以上)事業所は、スタッフ間の会話、報連相、カンファレンスが盛んに行われるようになっているため、訪問看護未経験~訪問看護経験者まで多くの看護師さんにとって仕事をしやすい環境であると思います。
しかし、スタッフが多ければ”働きアリの法則”のように、仕事をサボる、手抜きで行うスタッフが現れるため、人間関係の小さな不満が生まれやすいのは、スタッフが多い事業所とも言えます。
※働きアリの法則とは、集団を①よく働く、②普通、③働かない、に分けると概ね①が2割、②が6割、③が2割になるという性質。
また、直行直帰か、ステーション内カンファレンスがあるか、1日の訪問件数の設定などなど、事業所の運営規定にもばらつきがあります。
そのため、スタッフが顔を合わせる時間が少ない場合には、人間関係で悩むことも減りますが、相談できる管理者や主任、同僚がいない場合には、業務上のストレスや不安が高まる可能性があります。
訪問看護師は、利用者さんやその家族に信頼されて、何でも相談される、安心してケアを任せてもらえるため、信頼関係を構築していきます。
多くの場合は、身だしなみを整えたり、接遇マナーを守ったりしながら、看護ケアを行う事で利用者さんやその家族と良好な関係を築けます。
※身だしなみや接遇マナーについては、詳しく知りたい方は以下の記事も読んでみてほしいです。
訪問看護師にふさわしい身だしなみについて、紹介します! – 訪問看護ステーション | アスエイド (asaid.net)
訪問看護師が覚えておくべき接遇マナーについて紹介します! – 訪問看護ステーション | アスエイド (asaid.net)
しかし、利用者さんやその家族の中には、何も話してくれない、特定の看護師に依存してしまう、急に怒り出す、などなど、訪問看護師と対等な関係を築けない場合もあります。
上記のような悩みがあった場合には、看護師自身の捉え方を変えてみることから始めましょう。
例えば、何も話してくれない利用者さんやその家族は、「他人に苦しみや困り事を話すことは愚痴であり、恥ずかしい」と考えているかもしれません。
その場合、看護師があれこれ質問しても答えてくれない=”何も話してくれない”と捉えている可能性があります。
利用者さんと二人っきりになったタイミング、家族と二人っきりになったタイミングでこっそりと生活での困り事や悩みを聞いてみたり、比較的に答えやすい過去の話を傾聴しながらゆっくりと関係性を構築するなどの工夫を行ってみましょう!
依存してしまう利用者さんは、特定の看護師との”おしゃべり中毒”になっている可能性があります。
依存されていると看護師が自覚した際には、雑談の時間をコントロールして体調や病状、ケアについて話す時間を増やすことで関係性が改善されるかもしれません。
急に怒り出す利用者さんは、不安の裏返しがあると思います。
看護師が何気なく言った言葉=医療用語などは、看護師にとって一般的であっても、利用者さんにとっては一般的でないことがほとんどです。
その場合、看護師の言葉の意味が理解できていないため、現状の生活様式が変わってしまう、新しいことに挑戦しなければいけいない、などなど不安が高まってしまい、怒りの感情をぶつけてくることがあります。
些細な事であっても、嚙み砕いた説明や例え話の活用を行い、誤解が生じないように関わることをおススメします!
しかしながら、看護師がどんなに工夫しても関係性が改善されない場合もあるので、そんな時には、迷わず管理者や主任に相談し、担当変更を行ってもらいましょう!
訪問看護が関わる利用者さんは、主治医とケアマネジャー以外にも多くの職種と関ります。
例えば、ヘルパー、デイサービスやデイケアのスタッフ、ショートステイのスタッフ、訪問薬剤師が挙げられます。
それぞれの方々に対して、訪問看護師から積極的に利用者さんの体調や病状、ケアや処置、介助の方法などを情報共有することで、利用者さんがより安心、安楽な療養生活が送れると思います。
多くの場合、対面で話すことは少なく、電話連絡やFAX、連絡ノートを活用することが情報共有の中心になります。
ここ最近では、MCS(メディカル ケア ステーション)などの医療介護専用のチャットを活用することも増えてきました。
始めのうちは、お互いによそよそしい関係になると思いますが、丁寧な言葉遣いで献身的な対応を行っていれば、良好な関係を築けます。
訪問看護師が関わる外部の多職種の方は、接遇マナーがしっかりしている方々ばかりであるため、情報共有する度に感謝されてうれしい気持ちになることが多いです。
今回は、訪問看護を取り巻く人間関係について紹介しました。
訪問看護師が人間関係で苦労するとしたら働くスタッフとの関係になると思います。
そのため、訪問看護ステーションで働こうと考えている看護師さんは就職前に見学に行って、色々と同行訪問をさせてもらったり、直接質問してみることをおススメします!
訪問看護ステーション アスエイドでは、スタッフ間が腹を割って話せる関係性をモットーに困ったらすぐに相談する、一人で悩まない職場づくりを行っています。
初めての訪問看護で自信がないという看護師さん、訪問看護経験者でスキルアップしたい看護師さんは、是非、アスエイドで一緒に働いてほしいと思います!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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